マグネシウム合金部材用の新しい透明化成処理と塗装技術の開発

摘要

マグネシウム合金部材は，特に目新しい金属ということではなく，古くからさまざまな分野に用いられていた。金属材料としては，軽量で比強度が高いという極めて有利な点があるが，一方では，腐食性，酸化燃焼性，価格等の問題点もあるので，現状ではアルミ材の1～2％の使用比率に留（とど）まっている。　用途としては，構造部材として自動車部品，情報電子機器部品等が主要な利用分野であるが，ここ10年ほどで，特に携帯電子機器の内部部品やノートパソコンの筐体（きょうたい），デジタルカメラなどへの採用が普及してきた。合金種はアルミや亜鉛が含まれたAZ91や，AM60でダイカスト部材が中心であるが，AZ31などの屈伸材も適用された。