塩化チトリウム（NaCl）とアルミナセメント含有吹付け耐火物との反応

摘要

各種焼却炉においてアルミナセメントを含有する不定形耐火物が使用されているが，産業廃棄物焼却炉においては，廃棄物中に含まれるアルカリ，塩類などによる不定形耐火物への影響が顕著であり，掛こアルミナセメントとの反応について調査，報告してきた。本年度は，震災という社会的に大き鯛題が発生し，2，500万トンとも言われる瓦礫を焼却するための仮設焼却炉の建設が始まっている。これに関連して「処理する瓦礫は海水が混入したため，NaClが数％含まれているが，焼却炉には通常のアルミナセメント含有不定形耐火物をライニングして問題ないか，あるいは低セメントキャスタブルに変更する必要があるか」「工期が短いため，乾式吹付け耐火物を多量に使用せざるを得帥が，流し込み材と比較してNaClとの反応に問題紬か」などの問い合わせが相次いでいる。NaClとアルミナセメント含有耐火物との反応について関心が高まっているので，過去の報告を整理し，新たにNaClとアルミナセメント含有吹付け耐火物との反応についても調査を実施したので，今回，合わせて報告する。