反射法地震探査による新潟県十日町断層帯周辺の地下構造

摘要

以上のように，東西両線の断層はきわめて異なった形態をしている．十日町盆地東縁断層帯は魚沼層群内の顕著な反射面をすべり面とするpop－up状の構造であり，その規模は小さい．いわゆる根無し断層であり，起震断層ではないと考えられる．しかし東方の六日町盆地西縁断層の活動と関連して滑っている可能性もあり，その断層活動時期の推定に役立つかもしれない．また起震断層ではないとしても，すべりを生じれば被害は発生するため，防災上の観点から無視して良いという訳ではない．