美しき日本の国造り，地域造り，地人造りとしてのジオパークの提言

摘要

我が国の"ジオパーク運動"が単に希望ある地域や，"潜在ジオパーグ"を対象とした認証·ラベリング作業に終わる一過性のものであってはなりませh．なぜなら，地質専門家には，国民·市民に対して大事な自然観，地球観，そして自然と人間のかかわりの問題についてメッセージを伝え続けるという使命があります．同時に，地質をテーマとしてジオパークを産み，育てる自治体をはじめとする地域の人々の夢と情熱に対して，その分野の職業人として最大限の誠意と支援を送り続ける責務があると考えるからです．もしも，我が国の"ジオパーク運動"が単なる認証·ラベリングに終わり，ジオパークが失敗に帰せば，"ジオパーク運動"に関係した地質専門家や組織はもちろh，我が国の地質学界に対する負の影響は計り知れないものと思います．よって失敗は許されないのです．ジオパークが定着して市民や国民に末永く愛されてこそ"ジオパーク運動"の成功といえるでしょう．