中国、外資による企業買収審査を強化対中投資は減速傾向

摘要

中国政府は外資企業による中国企業のM＆A（合併·買収）についての新規定を制定し、9月8日に施行する。 外資による国内企業買収への警戒感を背景に、重点産業などの買収案件には審査を義務付ける一方、株式交換方式による買収を解禁。選別しながら外資の活用を進める姿勢を鮮明にした。 新たに制定された「外国投資家の国内企業買収拉関する規定」は商務部などが2003年施行の「暫定規定」を強化したもの。 独占を防ぐための審査義務付けなどは暫定規定にもあったが、新規定は独立した「独占禁止審査」の章を新設,制定準備を進めている「独占禁止法」を先取りした。 また「重点産業」や著名ブランドを持つ企業の買収などは商務部への報告を新たに義務付けた。重点産業などの定義は不明で、政府の裁量が大きぐなる見通しだ。 一方で、株式交換による企業買収の明文化など買収を促進する規定も盛り込hだ。 中国では現金買収が主流だが、株式交換により大型買収が進む可能性がある。 中国企業が海外上場のため海外に設立した「特別目的会社」が株式交換で中国企業を買収することも認めた。