図形科学の工学への応用に関する研究－第1報 一枚の写真からの建物の再現

摘要

これまでは実際の模型や実際の建物に適用した場合は示していない．実際の撮影において，隣の建物や木などが邪魔をして建物の地面の位置が陰れてしまうという問題や地図上に基準となる長さが取れない問題やさらに建物の高さの測定精度がかなり低くなるという問題も考えられる．本手法では，再現したい建物の位置が障害物によって見えない場合や，再現したい建物が多数存在する場合にも適用できるように本手法を発展させた．新しい手法は町並み全体を画面に平行な立方体で包み，その1消点透視図を利用したもので，建物の寸法測定を介線法により行うものである．さらに本手法による測定精度を検討するため，町並みを模擬したアクリル模型への適用を考えを．さらに大阪電気通信大学周辺の実際の建物に適用し，それぞれの場合の測定誤差を測定した．なお建物の位置を決定するために地図と共に，衛星写真の利用を考えた．