感温磁性マイクロカプセル溶液を用いた流れ場可視化

摘要

麓らは，磁場領域における希釈した感温磁性流体の流動様相を観察し，無磁場時と比較して流動特性が異なることを示した．しかしながら，磁性流体中の強磁性粒子は黒色かつ微細であるため，粒子個々の可視化が困難であり，磁場供給時における粒子の凝集現象および流動特性の詳細な理解はされていない．そこで，本研究では，感温磁性流体を含hだマイクロカプセルを合成し，顕微鏡を用いて磁場供給時におけるカプセルの挙動の観察を行った．マイクロカプセルは磁性流体内の粒子と比較して粒子径が大きくなり，顕微鏡での観察が可能である．また，カプセル内に蛍光染料を混ぜることで蛍光観察も可能となる．これにより，磁場供給時における強磁性粒子の挙動が観察可能になると考えられる．本報告では合成した粒子の詳細と粒子による流れ場の観察結果および粒子画像流速測定法（PIV）によって得られた速度場計測結果を示す．