多対多IPマルチメディアアプリケーションにおけるユーザレベルQosの多次元評価

摘要

本報告では,IPネットワーク上での多対多マルチメディアアプリケーションにおけるユーザレベルQos(主観品質)を,SD法を用いて,多次元的に評価する.実験の簡単のため3端末の場合を考え,作業成績が重要となるアプリケーションを対象とする.ユーザは,メディアの品質の良し悪しを判断するときに,多くの要因を評価した上で最終的な判断を下す.そのため,ユーザレベルQosの評価は,多次元的に行う必要がある.加えて,多対多通信では各通信相手との通信品質が必ずしも均一ではなく,通信相手それぞれに対する通信品質の違いが,システムの総合的な品質の評価に影響する.そこで,各通信相手に対する通信品質とシステムの総合的な品質との関係を調査する.多次元的な主観品質と一次元的な主観品質とのマッピングを行うことで,多対多IPマルチメディアアプリケーションにおける品質判断の主要因を分析する.