超並列シングルセル解析のためのデジタル細胞操作ステーションの開発

摘要

生体外で細胞の機能を調べるためには，生体外で細胞を再配列して，生体内の現象を再現することが重要である．本論文では，提案する細胞マニピュレーションシステムのうち，セルフィーダアレイ，マニピュレータアレイについて開発を行った．透明電極であるITOで作製した櫛歯電極にDCバイアスAC信号を印加してポンプとして利用した．これをセルフィーダアレイおよびマニピュレータアレイに活用した．電気浸透流と誘電泳動力を複合して細胞をトラップするセルフィーダアレイを開発した．セルフィーダアレイにて，電圧を印加すると，中央部に向かう電気浸透流が発生した．同時に交流信号を印加させて，正の誘電泳動力により，細胞をウェルアレイ内に配置した．ノズルアレイに電気浸透流ポンプを接続して，マイクロマニピュレータアレイを開発した．電気浸透流ポンプで発生させた電気浸透流により，ノズルアレイへと粒子を吸引した．