バルク加工シミュレーションのためのデジタルモックアップシステムの開発 (デジタルデバイド解消のWEB2.0/CAD/CAE 基盤システムの開発－１)

摘要

自動車部品などの製品開発業務のPDM(Product Data Management)は、三次元CAD を利用して組み立て状態 図を部品図の集合として一元管理するため、部品の変更点を組み立て状態に反映して製品機能まで評価する。 また、最近のCAE はCAD の形状データから有限要素(FE)メッシュを自動生成するため、PDM の製品機能評価 手段としてコンカレント開発に寄与する。但し、CAD データの再利用スキルに企業規模による格差が認めら れ、CAE を利用出来ない事業所も多く、デジタルデバイドを解消するCAD/CAE システムが必要と考えられる。 著者は塑性加工の専用プロセスシミュレーションとインターネット上の分散データベース(DB)により一連 の処理を極力自動化するWEB2.0/CAD/CAE 基盤システムを提案し１）、工業 教育用のCAD/CAE 基盤システム（図１のCAE）について報告した２）。 本稿では、分散DB の利用とCAD の自動形状定義に関連して、①デジタ ルモックアップシステムを開発し、②熱間型鍛造部品パークギア３）のデー タを分散DB に登録し、DB 経由のデータでFE メッシュの生成を行った。