微細発泡射出成形法を中心とした射出発泡成形の現状と動向

摘要

プラスチック成形品に要求される項目に，軽量化，寸法 精度向上がある。特に自動車部品においては燃費向上を目 的とした軽量化が進められている。発泡成形というカテゴ リ一で分けると，その中に化学発泡成形法と物理発泡成形 法がある。化学発泡成形法は，アゾジカルボンアミド (ADCA)やジニトロソペン夕メチレンテトラミン（DPT)など の化学物質を樹脂中に混入させておき，加熱分解反応によ る発泡成形法であり，化学物質が成形品にも残留物として 残る。一方の物理発泡成形法はN_2あるいはCO_2を用いる ので，化学物質は残らない。その物理発泡成形法のひとつ に微細発泡射出成形法(MuCeir，以下MuCellと表す)がある。MuCellはマサチューセッツエ科大学のDr. Nam Pyo Suhら によつて開発され，技術ライセンスを受けたTrexel Inc.が 全世界に実用化と事業化を展開した技術である。