特集にあたって

摘要

肺炎は2011年以降，日本人の死亡原因の第3位となっ ている。肺炎で亡くなる方のうち95%以上が高齢者であ り，□本で肺炎の死亡が増加した最も重要な原因は，高 齢者の増加であると考えられる。高齢化社会を迎えたロ 本において，今後，肺炎診療はますます重要な領域にな ることが予想される。これまで，肺炎のガイドラインとし て日本呼吸器学会から市中肺炎（community-acquired pneumonia ： CAP)と医療?介護関連肺炎（nursing and healthcare-associated pneumonia ； NHCAP), fe内肺炎 (hospitaHicquired pneumonia ： HAP)の3つの診療ガ イドラインが発刊されてきた。今IhI.これらのガイド ラインが改訂される時期となり，新しいガイドライン の作成が行われ，2017年の4月に日本呼吸器学会から 「成人肺炎診療ガイドライン2017」が発刊された。今回 のガイドラインには3つの大きな特徴があり，1つ目と しては有用性や利便性の向上を目指して，これまでの3 つのガイドラインを1つに統合したことである。