高周波用バルク磁性ナノ複合材料の開発

摘要

我々は、粒径が可、さく均一で、高分散、且つ、高耐酸化性を有するコア／シェル型の磁性金属ナノ粒子を実現するために、「カーボン（C）被覆を介した部分酸化によって緻密な酸化物被覆層を形成させる」独自の合成手法を提案している。C被覆層を介在させる事によって粒子の凝集および粒成長を効果的に抑制でき、また、磁性金属ナノ粒子自身の部分酸化によって絶縁性酸化物層を自己形成させているため、界面での密着性が高く、それ故に高い耐酸化性を期待できる。本研究では、コア／シェル型ナノ粒子を合成し、得られたコア／シェル型ナノ粒子を樹脂とともに一体成型する事によって厚さミリメートル級のバルク磁性ナノ複合材料を合成した。また、コア／シェル型ナノ粒子の結晶粒径、組成、および充填率が、高周波磁気特性に及ぼす影響を調査し、高周波応用へのポテンシャルを探った。