CFRP製グリッド補強圧力容器の成形方法の開発と破裂実験

摘要

本研究では，3軸制御型のFW装置を用いた円筒形CFRPグリッドの成形方法を開発し，成形した挿入式のCFRP製グリッド補強圧力容器を用いて，破裂実験を行った．さらに，破裂実験結果とFEM解析結果を比較し，CFRP製グリッドによる補強効果を評価した結果，以下の結論が得られた．1）3軸制御型のFW装置とガイドピンマンドレルを用いて，円筒形CFRPグリッドを成形する技術を開発した．2）成形した円筒形CFRPグリッドを用いて，挿入式のCFRP製グリッド補強圧力容器を製作することができた．3）破裂実験の結果，CFRP製グリッド補強圧力容の破裂圧力はオリジナル容器と比較して約20％向上し，CFRP製グリッドによる補強効果が確認できた．この補強効果によるCFRPの使用量削減効果の有無については今後，円筒形CFRP グリッドの設計変数を最適化することも含め，検討を行っていく．4）破裂実験とFEM解析の結果は良好な一致を示し，今度の最適設計のためのツールとして利用できることを示した．