3次元CADの開発ができる人材の育成を!

摘要

私は1973年ブタペストで開催された国際会議Prolamat' 73で3次元CAD，TIPS－1を発表した．同じ会議でI．Braid等によるBuildが発表され，この二つが3次元CADの嚆矢とされている．以来30年3次元CADが本格的に産業に利用される時代を迎えた現在まで，世界のCAD開発の経過をつぶさに見てきた．日本は開発初期の段階で3次元CADに先鞭をつけてきたはずである．私がかって在籍した北海道大学の研究グループのほか東京大学のグループも早い段階から3次元CADを開発し発表している．あえて言えば初期において日本は3次元CADのリーダ的立場にあったとも思う．実際，1975年アメリカのCAM－IでGeometric Modelingの名の下に3次元CADの初めての国際研究会がセントルイスで開かれたとき，講師として招待されたのは地元の米国のほか英国と日本だけであった．