「環境フットプリントパイロット事業」に関わる欧州委員会、欧州工業会との意見交換および技術諮問委員会定期会合報告

摘要

一般社団法人日本電機工業会（JEMA）では、欧州委員会が循環経済政策の一環として推進している環境フットプリントパイロット事業に参画している。この事業は、2020年からの政策活用に向けた製品·組織のライフサイクルアセスメント（LCA）に基づく定量的な環境情報の算出と開示「環境フットプリント」の検討を行う事業であり、2013年11月～2016年12月のおよそ3カ年の計画で進められた。参加パイロットを表に示す。従来の環境影響評価が地球温暖化のみを対象とした単一指標であることに比べて、トレードオフの関係もある複数の環境影響領域（本パイロット事業では、資源枯渇、人毒性など15影響領域）を評価対象とした先進的な取組みである。欧州発の環境フットプリントが将来的にグローバル展開されることを想定し、日本から経済産業省の支援も得て、JEMA、メーカー4社、関係諸機関によるコンソーシアムが、IT機器パイロット技術事務局（TS）として参画している。また、TSの活動を含めた本パイロット事業の進捗状況は、電機·電子4団体環境フットプリント対応WGを通して業界内に情報共有されている。