果樹栽培における乗用草刈機の課題と展望

摘要

果樹栽培における乗用草刈機を語る上で，まず果樹栽培および除草農具発展の歴史を踏まえる必要がある。果樹栽培と一言で言っても，樹種によりさまざまな歴史がある。りhごは，バラ科の落葉果樹で栽培果樹としてはとても古い歴史をもっている。スイス地方の先住民族といわれている湖棲民族の遺跡から発見されたりhごの化石から推定して，おおよそ4000年前にはりhごが栽培されていたと植物学者が発表している。なお，日本には明治の初めごろアメリカから苗木を持ち帰ったものが最初といわれている。ぶどう栽培の歴史も古く，紀元前から広く栽培されていたといわれる。日本へは，717年僧行基が中国から導入したとも，1186年山梨県で甲州種が発見されたのが最初ともいわれている。また，日本ナシは江戸時代から棚栽培されており，当社（㈱オーレック）にほど近い久留米市藤山町では1910 （明治43）年から青柳多津子女史により植栽され，100年以上の歴史を誇っている。