子どものごみ減量行動に及ぼす親の社会的影響

摘要

本研究の目的は，ごみ問題についての親からの社会的な働きかけが子どもの環境関連の認知と行動のどの側面に影響するのかを明らかにすることである。 N市内の2つの小学校における4·5·6年生の児童とその保護者276組に対してアンケート調査を実施した。 主な結果は以下のとおりである。 親子の会話が子どもの環境問題に対する関心を喚起するという影響力はあまり強くはなかった。 注意するはめるといった親のしつけ行動が子どもの環境配慮行動を促すといった効果はわずかに見られた。 しかし，親からの影響で強い効果が確認できたのは，親の環境配慮行動を子どもが観察することであった。 親の行動をモデルとして，子どもは親の期待を感じて環境配慮行動をとるようになると考えられる。