収穫時期及び収穫頻度がレモングラスの生育及び収油量に与える影響

摘要

レモングラスは熱帯性のイネ科C_4植物であり、東インドレモングラスCymbopogon flexuosus STAPFと西インドレモングラスC. citratus STAPFの2種に大別される。レモングラス精油の主成 分はシトラールであるが、他にもゲラニオール、ミルセンなどが含まれている。これらの精油成分は すべてモノテルペン類に属し、ゲラニルニリン酸から合成されることが知られている。レモングラス は比較的栽培が簡単で主にインド、タイ、台湾などで栽培-生産されているが、近年、日本でも、 休耕田の有効利用や農業従事者の高齢化などへの対策として注目されている。レモングラスの 原産地であるインドでは、年間複数回の刈り取りを行うが、温帯に属する日本では秋から冬にか けての低温により生育が遅くなる(例：佐賀県武雄巿)。そのため、日本におゃる栽培では植え付 けから約3ヶ月後に一回刈り取ることが多レ、。また、これまでの研究で、高い収油量を得るために は施肥処理後60日以降に収穫するのが適当であることが分かっている（温ら、2010)。これらの 結果を踏まえ、日本におけるレモングラスの栽培適期3ヶ月の中で最大収油量が得られる収穫 頻度の特定を試みた。