散剤自動分包機で分包した散剤のコンタミネーシヨンに関する検討

摘要

散剤自動分包機で分包した散剤のコンタミ ネ一ションに関する基礎的検討をおこなった. 散剤自動分包機で乳酸菌製剤（ビオフェルミンR；Enterococcus faecalisを1.1x10! colony forming units/g含有）10gを10包に分包後に， この分包機内の清掃の目的で乳糖計10gを10 包に分包した.この清掃目的での乳糖の分包を計3回おこなった.そして，1回目，2回目お よび3回目の分包後の乳糖の汚染について調べ たところ，1回目の乳糖からは1.4 x105 colony forming units (cfu/g), 2回目の乳糖からは 6.5x10J cfu/g, 3回目の乳糖からは2.0x104 cfu/gのE. faecalisが検出された.すなわち， 1回目，2回目および3回目の清掃に用いた乳 糖への乳酸菌製剤の残存率はそれぞれ0.019%， 0.009%, 0.003%であった.散剤自動分包機の 使用後に乳糖での清掃を計3回くり返しても， コンタミネーシヨンは避けられないことが判明 した.従って，散剤自動分包機での杭がh薬な どのハイリスク薬の分包はコンクミネーシヨン の観点から望ましくないと推定される.