多剤耐性緑膿菌感染症への対策

摘要

多剤耐性緑膿菌は、緑膿菌に有効なアミノ配糖体系，キノロン系およびカルバペネム系抗菌薬に対し，耐性となった緑隠菌であり．有効な治療薬のはとhど無い細菌感染症である。 緑膿菌は水間りに生息し、乾燥した環境で生存することのできるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌（MRSA）に比べ，環境での生存範囲は狭い。しかし，汚染した医療器具や病院内の器具を介して感染拡大することがあり、アウトブレイクがしばしば親告されている。 多剤耐性緑膿菌感染患者が発生した場合，感染経路は接触感染であり，日常の手洗いや手袋を主とする標準予防策と接触感染予防策を遵守し，感染の拡大を防止することが求められる。 治療には欧米ではコリステンが用いられているがわが国では使用できず，感受性の残っている抗菌薬や相乗効果を期待して，抗菌薬のイ井用を行なう。 今風より効果的な治療法の確立が待たれるが．第一の対策は院内感染対簾の徹底である。