肝不全用特殊アミノ酸製剤開発の着想

摘要

近年，NST (Nutrition Support Team)が盛hになり，肝疾患患者の栄養アセスメントが注目されている。そ の中で蛋白、エネルギー低栄養状態（PEM)が独立した予後因子であることが明らかになり，ターゲッ卜とな るアセスメン卜項目も明確化してきた。低栄養状態は 肝性脳症を有する患者に多くみられ再発の予防と栄養 状態の改善が望まれる。BCAA及びBCAAを多く含有 する特殊ァミノ酸製剤は脳症再発予防と低栄養状態や QOL及び合併症の抑制効果も大規模な試験により証明 されてきた。一方，肝細胞癌が増えているなか，肝予 備能の維持や肝不全の予防のためにこのような栄養剤 の果たす役割は大きい。こうしたことから特殊アミノ 酸製剤の開発やその周りの情報をまとめて紹介する。