無給電アンテナを有するアレー間のMIMOチャネル推定実験

摘要

著者は給電アンテナと可変リアクタンス素子を有する無給電アンテナを組み合わせたMIMOチャネルサウンダを提案している．無給電アンテナに装荷された可変リアクタンス素子を制御することによって，無給電アンテナアレー間のチャネルを推定することが可能であり，RFフロントエンド数を超えるサイズのMIMOチャネルを推定可能であることを明らかにしている．本報告では，可変リアクタンス素子と無給電アンテナを用いたMIMOチャネル推定法について，実験に基づいてその精度を評価した結果について述べる．実験の結果，与える終端条件の必要数は10～15程度であり，信号対雑音比が低い場合はさらに多く与える必要があることが分かった．また，見通しの有無による推定精度への影響は見られず，提案するチャネル推定法は様々な環境に適用が可能であることが分かった．