子牛の除角による血清中アミロイドA濃度の経時的変化

摘要

ヒト医療において急性期蛋白は感染症，炎症性 疾患，組織破壊による非特異的炎症の指標として用いられる.特にC反応性蛋白（CRP)が初期に 急増し回復期には速やかに減少することから，ヒ トゃ伴侶動物では疾病の経過や重症度，予後診断 の指標として用いられる.しかし，牛ではCRPよ りも，血清ァミロイドA (SAA),ハプトグロビ ン，a1酸性糖蛋白が感染実験モデルや乳房炎， 肺炎などの臨床症例で上昇することが報告されて いる.特にSAAは感染実験モデルにおいて早期に 明瞭な増加が認められ炎症疾患の指標として期待 される.そこで今回，牛におけるSAAの2種類の 生体刺激における経時的変化を観察し考察した.