高性能万力を用いた疲労き裂の簡易応急補修法に関する基礎的研究

摘要

橋梁の寿命は，設計方法，周辺環境，交通量，およびメンテナンスの程度によって異なるが，50～100年と言われている．日本では，1960年代から始まった高度経済成長期を支えるために建設された橋梁が，建設から50年目を迎えっっある．建設から50年を迎える橋梁は今後急増し，また，これ以前に建設された橋梁も存在することから，それらの補修，補強，もしくは架け替えなどが検討されている．このように橋梁の高齢化が進み，最近では，鋼橋の疲労き裂1）や腐食など，鋼橋の損傷に関する問題が新聞報道等で多く見られ，今後の高齢化した橋梁の増加を考えれば，このような鋼橋の損傷に関する問題の解決（検知手法や補修·補強方法）が非常に重要になると考えられる．