ァュの優良種苗開発 冷水病耐病系統と全雌ァュ

摘要

ァュ養殖の歴史は、1909年に石川千代松博士が琵 琶湖のコアュにエサを与えてォオアュに育てた試験と同年に、滋賀県水産試験場が琵琶湖のコアュを飼育し たのが始まりと言われ、1923年には海産ァュの飼育 が可能となった。人工種苗生産についてもその研究史 は古く、1922年に小林彦三郎氏が試験を開始し、 1924年には親魚までの生産に成功している。このように、ァュ養殖は戦前から天然種苗のみなら ず人工種苗を用いた養殖技術が研究されてきた。ァュ の養殖業が本格的に企業化され、その生産量が飛躍的 に向上するのは1960年以降のことである（図1)。こ の発展初期（1964年）における主産県は、滋賀、徳 島、静岡、長野、岐阜などであり、自県産または近隣 県で獲れる琵琶湖産ァュまたは海産ァュを養殖するこ とにより発展を遂げた。その後、経済成長に伴うァュ の消費量の増加と琵琶湖産ァュの飛躍的な増産によ り、全国のァュ養殖生産量は1990年代にかけてさら に増加したが、近年は、消費量の減少、生産コストの増加などの経営環境の悪化により、その生産量は断続 的に減少し続けている（図1)。