高圧ガス導管工事の高能率施工法の実用化に向けて－埋戻し振動が現地溶接品質に及ぼす影響に関する実測的検証

摘要

高圧ガス導管工事では、掘削して道路面下に管を敷設する開削工法と専用トンネルを掘りその中に管を敷設する非開削工法に大別される。非開削工法は、大規模な河川、港湾の横断など開削できない場合だけでなく、市街地や幹線道路等の交通事情により公道を占用した開削工法が困難な場合にも通用されている。近年、開削工法に比べて非開削工法がかなりの割合を占め、非開削工法の高能率施工法は既に実用化されている。非開削工法の高能率施工法の考え方は、ガス導管工事の各作業を同時並行で進めることで高能率化を図るものである。今回、開削工法でも同様の考え方で高能率化を実現するため、溶接と埋戻し作業を同時並行で進めることが可能かどうかに着目した。しかし、同時並行で進めた場合、埋戻し振動が溶接品質に及ぼす影響が懸念されるため、現地振動測定と溶接品質確認試験により溶接品質に影響しないことを確認したので、その結果について報告する。