上顎洞内に異所性萌出をみた過剰埋伏歯の1例

摘要

近年，cone-beam CT (以下CB-CTと略す）は顎骨内の疾患の診断や顎骨の解剖学的形態の観察などに対して頻繁に用いられ，その有用性により使用価値が高まってきている。また，容易に3D画像の構築が可能であることから， その応用も多くなり，歯科臨床に大きく貢献している。当院では，インプラントの術前診断をはじめ多くの目的のために撮影力s行われている。今回は，矯正治療の目的でパノラマX線写真を撮影した際に，右側上顎洞内にX線不透過像がみられ，これが歯牙組織かどうかの確認診断にCB-CTを用いた症例を供覧する。