内臓脂肪才ステオボンチンは液性因子を介した心臓線維芽細胞活性化により心臓老化を促進する

摘要

高齢化の進展は心不全患者数の増加もきたし， その対処が課題となっている.加齢による心臓 への影響は心肥大と拡張能低下に代表される構造?機能変化をもたらすが，細胞外基質(extracellular matrix ； ECM)の沈着?蓄積も重要な変 化である.ECMの過剰蓄積，すなわち心筋線維 化は駆出率低下を伴わない心不全(heart failure with preserved ejection fraction ； HFpEF)の組 織学的特徴の一つであり，最近その中でも細胞マ トリクス蛋白（matricellular protein)と称される ECM群の心筋線維化?心筋細胞肥大?心筋細 胞死等の組織リモデリングに対しての重要性が注目されている.ォステオポンチン（osteopontin ；OPN)は細胞マトリクス蛋白群に属するECM蛋 白であり健常心筋ではその発現はほぼ認められない.