RNA結合夕ンパク質による遺伝子発現制御と神経発生神経機能

摘要

神経系組織の発生．機能発現においてRN結合夕ンパク質（RBP）による遺伝子発現制御はなくてはならないものである．本稿では，IBをコードする遺伝子のノックアウトマウスのうち神経系に表現型が出現する事例のいくつかを紹介し，それらの機能について現在までに解明されていることを概説したい．転写制御だけでは説明することができない生命現象，細胞の形態形成．細胞の活動をもたらしているのがRBPによる遺伝子発現制御であり，我々の脳神経系の正常な神経活動．ひいては思考活動にまで関わっていると予想される魅惑の研究対象である．