神経細胞死におけるミク口グリアの役割

摘要

変性に陥った神経細胞の周囲には活性化されたミク□グリアが存在し．種々の炎症性因子を産生している．近年．このミク□グリア主体の神経炎症が慢性的に神経傷害を引き起こしている可能性が示唆されている．ミク□グリアは活性化に伴い神経傷害因子も神経保護因子も産生する諸刃の剣である．傷害を受けた神経細胞からの助けを求めるシグナルに対して．ミク□グリアは神経保護的にも働く．したがって，ミク□グリアの傷害因子のみを抑制する，あるいは傷害性ミク□7Uアへの分化（偏移）を抑制することが神経変性を治療する有力な戦略になりうると考えられる．