神経細胞極性制御分子CRMP-2はNumbを介したエンドサイトーシスに関与する

摘要

神経細胞は1本の軸索と複数の樹状突起という形態的にも機能的にも異なる突起を有している．樹状突起は他の神経細胞からの情報を受け取り，軸索は情報を他の細胞に伝える．発生過程において，神経細胞は樹状突起から軸索へのシグナルの流れを保証する極性を確立する．軸索と樹状突起は共に未分化な神経突起から分化するが，神経細胞の極性はまず未分化な神経突起のうちの1本（将来の軸索）が急速に伸長する現象として形態的に特徴付けられる（園1）1）．最近，神経突起の伸長には，アクチンフィラメントや微小管などの細胞骨格の再構築と細胞膜輸送が重要であることが明らかにされてきた