痛みは,一次感覚神経のうち,主に有髄Aδ線維や無髄C線維の自由神経終末に存在する様々な感覚受容器(侵害受容器)が刺激され否ことにより発生する.この侵害受容器の分子実体として,温度,圧,PH,化学物質等の侵害刺激に応答するイオンチ-ャネルが次々と明:らかとなってきており,新規鎮痛薬の重要な標的候補となっている.特に,温度や様々な化学物質などに感受性を持つtransient receptor potential protein (TRP)チャネル,酸などに感受性を持つ酸感受性イオン汰ヤネル(acid-sensing ion channels :ASICs)に対する研究が進hできたが,最近でほ,熟受容器としてアノタタミクファミ-リーや圧受容器としてpiezoファミリーな.どのイオンチャネルも報告され,注目を集めている.本稿では,これら侵害受容器分子実体(図1)とこれらを標的とした新規鎮痛薬創製の可能性について概説したい.
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