マイクロ流体デバイスを用V、た 単分散ポリ乳酸微粒子の連続調製

摘要

高分子微粒子は，バルク材料に比べて高い 比表面積を有し，表面特性や内部構造を制御 することも容易であるために塗料.フイノレ ム?カラム充填剤?農薬?医薬品など多岐の 用途へ応用展開されている.なかでもマイク ロサイズの微粒子を得るには，液中乾燥法に 代表される液滴を踌型（テンプレート）とした 微粒子調製法が利用されている.液中乾燥法 では，高分子を溶解した液滴（Oil-in-Water (O/W)エマルシヨン）を調製した後，加熱や 減圧などの操作によって液滴から溶媒を除去 することで，溶解している高分子を微粒子と して析出させる.しかし，この方法ではホモ ジナイザ一や攪拌翼などの機械的なせh断に よって液滴が生成されるため，得られる液滴 のサイズ分布が多分散となる.その結果，微 粒子のサイズ分布も多分散となってしまう. その上，液滴から溶媒を除去する過程で数時 間にわたる加熱や減圧といった煩雑な操作が 必要となるため，連続的な微粒子の調製は困 難である.液滴をテンプレートとした微粒子 調製において単分散微粒子を連続的に調製す るには，単分散液滴の調製技術と迅速な微粒 子調製技術が重要となる.そこで筆者らは 「マイクロ流体デバイスを用いた乳化」と 「溶媒拡散法」を融合した簡便な単分散微粒子調製法を開発した.本稿では，その一例と して単分散ポリ乳酸微粒子およびマイクロ力 プセルの開発に関する概要を紹介する.