脱窒オリエンテッドメタン発酵法による畜産廃水の高度処理技術の開発

摘要

1.はじめに硝酸イオンや亜硝酸イオンが共存すると,嫌気性汚泥中のメタン生成古細菌のメタン生成活性は著しく阻害を受ける,その一方で,生物膜またはグラニュール状に汚泥が保持されたメタン発酵槽へ硝酸イオンを有機物とともに連続通水しながら馴致すると,槽全体では見かけ上,脱窒とメタン生成が同時的に進行する状態が得られる.これは,生物膜やグラニュール内に酸化態窒素によるメタン生成阻害の閾値以下となるような環境が形成?維持されたことによると考えられる.