中等教育段階でのG-S活用の現状と問題点

摘要

GIS（地理情報システム）は、今までの地理の教材の地図であると同時にそれ以上の機能を併せ持つ優れた地理学習の教材と考えてよい。様々な地理情報をPCによって「デジタルの地図」として可視化し、地図として利用するばかりでなく、空間情報の図的な分析をも行うことに活用できる優れた教材である。GISは「地図」として地理教育の教材として利用する点においては、本質的には何ら変わることはないが、GISを使えば、そのソフトを使って従来、地図資料ではできなかったダイナミックな地理学習が可能になる。今まで多くの時間と労力を必要としたオリジナルな地図をつくることなども一瞬で終わり、時間をかけて、じっくり地理的事象から空間的な関連性を考察することができるからである。これは暗記中心と言われやすい地理学習をドラマティックに変えることのできる教材になる可能性を持っている。