内応力を考慮した三次元斜面安定解析手法の検討

摘要

通常の極限平衡法の安定解析式では，移動土塊を剛体と仮定していることから，すべり面に作用する水平土圧が考慮されていない。三次元安定解析では，側面に作用している水平土圧による摩擦抵抗の影Wが大きいと考えられることから，この水平土圧を極限平法の安定解析に取り入れる方法を検討した。採用した方法を二次元安定解析式のJanbu式に適用した場合と三次元簡易Janbu式に適用した場合のそれぞれについて計算式を導き，いくつかの地すべり地に適用した計4結果を示した。その結果，二次元解析では従来の方法より1-4％ 大きな安全率となり，三次元解析では従来の方法より3-16％ 大きな安全率となった。