AI技術を利用したスマートハウスの未来

摘要

近年，人工知能（AI）が備わったAIスピーカが普及しており，身近にAIの恩恵を受けられるようになった．家庭に置かれているのは，このAIスピーカだけであるが，脳みそとも言うべき認識や判断の処理のほとhどはネットワークでつながった先にあるクラウドで処理されている．端末·ネットワーク·クラウドという構成だけを見ればスマートフォンと同様であるが，主に外出先で使われるスマートフォンに対して，AIスピーカはほとhどが家の中のリビングや子供部屋など，家の中に据え置きされて使われる．話しは若干それるが，携帯電話が流行り出したころに，もち歩く「携帯電話」に対して，家に置かれている電話を「固定電話」と呼び始めたころの感覚を思い出す．それまで電話は家に固定されているのが通常であったので，あえて「固定」と呼ぶようになり，携帯電話の普及を実感したことが思い出される．AIスピーカとスマートフォンの関係も，固定と携帯という関係に近しいように感じられる．まさに時代は携帯（スマートフォン）から家（AI スピーカ）へと展開され，使う場所を変えながらますます広く変遷してきている．