計測鋳造技術による健全鋳物作成法への取組み

摘要

トヨタグル一プ各社が協同してその必要な技術を開発 するため，1960年に設立されたばかりの豊田中央研究所 に創設2年後に入社し，建設中の実験棟，研究棟をヘル メッ卜をかぶって動き回ったことを思い出します.その後 の数年間は鋳造用合金の品質向上をテーマに，阿部善彦主 任研究員の指導のもとに「種々の脱硫法による黒鉛の球状 化法」そして，当時の小松 登主査，中村元志室長の指導 のもとで「Al-Si系合金鋳物の組織形状と衝擊強さ」につ いて，当時進歩しつつあった各種計測技術と計算機処理を 取り込み，内製した計装化衝撃試験機により，熱処理を含 めて種々なる添加元素による組織形状と衝擊強さとの関 係に取り組みました.