イブリッドおよび普通焼結法により調製した超微粒超硬合金焼結体の組織と性質

摘要

WC－0．9mass％Cr_3C_2-0．5mass％VC－10mass％Co超微粒超硬合金の焼結体をハイブリッド焼結法（加圧力：40MPa）および普通焼結法によって，焼結温度（T_s）がi533～1593K，時間が0.9ksの条件で調製し，両焼結体の組織と性質を相互に比較検討した結果，以下のことが分かった。 結体の相対密度がほぼ飽和する(理論密度の99％以上)Tsは,ハイプリッド焼結法では1543Kであり,普通焼結法を用いた場合の値（1573K）に比べて約30K低かった。 緻密な焼結体におけるWC平均粒度は,ノ＼イブリッド焼結法と普通焼結法のいずれの場合も最小約0.16MU mであり，両者間で差がはとhど無かった．焼結体硬さの最高値は両焼結体とも約2170HVであり，差がほとhど無かった．以上要するに，少なくともこの10mass％Co超微粒超硬合金の調製においては，粒度および硬さの点からは普通焼結法で十分であり，ハイブリッド焼結法をとくに用いる必要はないと判断された．