C／Cコンポジットに銅合金を含浸した電車用焼結すり板材料

摘要

このカーボン系すり板材の問題点としては，銅系焼結合金材に比べ機械強度が劣り割れやすい為，すり板をパンタグラフにネジ止めする際，鋼板製のサヤ（図1）と呼ばれる補強金具を追加する必要があり，軽量化の妨げとなる．また，炭素と銅は濡れ性が悪いため，銅または銅合金を含浸する際，バッチ式の加圧含浸炉が必要であり，製造コストの増加が課題であった．当社は，上記課題を解決すべく，パンタグラフに直接ネジ止めでき，粉末冶金法により連続式焼結炉で常圧含浸できる，新しいカーボン系すり板材の開発を行った．