水素吸蔵合金を利用する太陽追尾システムの基礎技術開発

摘要

太陽光発電の発電量増加には，太陽電池の光電変換効率向上と，太陽電池への入射光制御が有効である．本研究開発は，太陽電池への入射光制御の改善として，わずかな温度差で放出水素圧が変化する水素吸蔵合金を利用して無電源で自律駆動する太陽追尾システムの実用化を目指し，試作および動作実験を行った．設置場所が降雪地で，低温低日射量の冬季期間で実験条件が悪いにも関わらず，追尾の動作を確認し発電量増加も認められたことから，水素吸蔵合金を用いれば特別な電気的制御を必要とせずに無電源で太陽を追尾することを実証した．