ファムト秒レーザマイクロリアクタの作成

摘要

近年，高感度，高精度，高効率，高速な化学·バイオ分析を行うマイクロ総合分析システム(μ-TAS：Micro Total Analysis System) の開発研究が急速に進hでいる。 μ-TASを作成するためには，シリコン，ガラスなどのチップに数十μm幅の溝（マイクロ流路）や数百μm径の孔（マイクロセル）を作製する微細加工技術が必要であり，半導体プロセスをもとにしたプレーナ加工技術の利用が検討されている。 さらにμ-TASではマイクロ流路を基板内に埋め込む必要があり，半導体プロセスによって形成された溝構造の上に，基板を張り合わせる工程が必要になる。 また将来μ-TASの高機能化を目指す場合，各素子を3次元に集積化することが望ましい。 しかし，半導体プロセスでは真の3次元微細構造を作成するのは困難であり，実現するには数多くの複雑な工程を経なくてはならない。