柔らか頭でアイデア発想力を鍛える「等価変換理論とその創造技法活用（9）」（最終回）

摘要

元同志社大学教授の市川亀久弥氏の開発した創造性開発理論に等価変換理論がある。これは，もともと関係がなさそうに見える2つの事柄に対してその共通性を見つけ出し，その共通点をヒントにアイデア発想して問題解決を図ろうとするものである。つまり相異なったものの中に潜む同じものを見つけ出してその等価関係を発見することが創造の基本であるとしている。これは本稿第30回（2016年10月号）に記載した類比連想法であるシネクティックス法の直接的類比や物事を強制的に連想する強制連想法などによりその類似性を見つけ出すことが新しい創造のために必要であり，創造技法としての等価変換法は発散技法の中の類比連想法に分類される技法である。