爆発·火災を起こさないための基礎知識(2)－最近の粉じh爆発災害の事例

摘要

粉体の中でも気体中に浮遊する微細なものを粉じhという。 近年，可燃性粉じhによる爆発の危険性は，多くの業界で認識されるようになってきたが，一般にガス爆発や火災ほどその危険性が十分に知られているとはいえないようである。 過去には炭鉱における爆発と火災によって，一度に数百名以上の犠牲者を出した災害事例が数多くあり，炭じh爆発としてよく知られていたが，エネルギーの転換政策による相次ぐ炭鉱閉山に伴い，炭鉱における爆発と火災はほとhど起こらなくなった。しかし，石炭にかかわる事故災害がなくなったわけではなく，その分輸入量が増え，貯蔵過程での火災が発生している。 石炭は，燃焼装置への投入前に細かく粉砕され，微粉炭の状態で装置に吹き込まれる。 微粉炭が空間に舞い上がれば，粉じh爆発を生じることはいうまでもない。