AIを搭載した石炭ボイラ燃焼制御最適化システムによる省エネルギー推進

摘要

そこで当社は，低炭素化社会のニーズを反映し，火力発電設備である既設制御装置へ追設のみでボイラ自体の高効率化を実現できるシステム「ULTY（アルティ）」を開発した。本システムは，ボイラマスタ制御信号へ常時適切な補正を加えて燃焼制御性を向上させ，結果として燃料低減を達成することを目標としており，その補正制御は経時変化や燃料性状変化などボイラへの不可避な外乱影響によらず逐次補正が可能という特色を持つ。本稿では，プラントを安定化させて，使用燃料およびCO_2排出量の削減を実現してきた当社システムの特長と実績を述べるとともに，従来のUITYに備わっていた「自己学習機能」を強化し，新たに開発した「ULTY-V plus（アルティ·ヴィ·プラス）」の新技術の概要についてもあわせて述べる。