EtherNet/IPの概要と工業分野への適用

摘要

昨年，ゼネラルモーターズ(GM)社がEtherNet/IP を全面的に採用することを発表したことにみられるように，インダストリアル·イーサネット（産業用，または工業用イーサネット）が脚光を浴びつつある。 一般的には，イーサネット上で制御アプリケーション用のプロトコルを実装したものを，インダストリアル·イーサネットと呼び，さまざまな種類が市場にあふれている。インダストリアル·イーサネットに人気が集まる理由は，市場のフィールド情報化への要求と，オープンな商用（コマーシャル）の応用技術であるということで説明される。 情報共有化の観点から考えると，単純な制御機器からイントラネットに接続されているコンピュータまで，すべてが単一のネットワークで接続されていることが理想である。 フィールドで使用されるネットワークの種類を減らすことによって，ショップフロアからトップフロアまで，よりシームレスな情報の流れをつくることができる。これが，シスコシステムズなどが提案する「ETTF」(Ethernet to the Factory)アーヰテクチヤ（図1）である。