エアコン用ロータリコンプレッサの圧縮機構部における混合潤滑シミュレーション

摘要

エアコン用コンプレッサの効率を向上させるうえで，圧縮機構部の摩擦損失の低減はもっとも重要である。 東芝は，ロータリコンプレッサの圧縮機構部における混合潤滑解析技術を独自に開発した。 これは，表面粗さを考慮した修正レイノルズ方程式と弾性接触式を連成させて解くもので，潤滑油膜の破断と固体どうしの接触状態を知ることができ，摩擦損失を最低限に抑えた機構の設計が可能となる。 この技術を主要なしゅう動部であるベーン側面に適用してシミュレーションし，ベーン周辺の設計パラメータの変更が摩擦損失へ及ぼす影響を明らかにした。