産業用コントローラ-高速·高信頼化技術の新たな展開

摘要

産業用の制御コンポーネントとして使用されるPLC，DCSなどのコントローラでは，ソフトウェアの標準化や，プロトコルのオープン化の動きが活発である。 このような業界の動向及びコントローラに使用されるハードウェアの最新技術動向について述べる。また，東芝が開発したコントローラの新製品及び機能拡張について述べるとともに，将来の展開について考察する。 コントローラのプログラムの標準化については，近年，IEC 61131-3（国際電気標準会議規格61131-3）による標準化が進行している。 IEC 61131-3ではプログラムの外部表現の標準化だけが規定されているが，XML（eXtensible Markup Language）スキーマによるコントローラプログラムのソフトウェア内部表現の標準化については，PLCopenなどで検討されている。 ここではシーケンス表現の標準化の手段が提案されており，近い将来に，異なるメーカー間で相互にプログラムを変換できるようになる可能性がある。 欧州で適用が検討されているFDT/DTM（Field DeviceTool/Device Type Manager）では，コントローラメーカーが自社製品用ActiveXコントロールを提供し, 汎用のアプリケーションと連携して機能を実現するツールを提供することが可能である。