X線CT診断装置用大口径ダイレクトドライブモータの小型化技術

摘要

近年，X線CT（コンピュータ断層撮影）診断装置は，患者の体格制限を緩和する大口径化と，装置の設置性を向上させる小型化の両立が課題となっている。東芝メディカルシステムズ（株）が2013年4月にフルモデルチェンジしたAquilion PRIMEの開発において，ガントリ内ユニットの小型化とレイアウトの大幅変更による装置本体の小型化を図った。そこでは，X線源や検出器を回転させる中空のダイレクトドライブ（DD）モータの小型化が重要な役割を果たした。DDモータの出力を従来レベルに維持したまま小型化するため，モータの巻線配置，磁石の形状を適正化した。これにより，新しいAquilion PRIMEは当社従来比で体積を34％，質量を28％低減することができた。